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相続対策をいつ始めるか

相続対策をいつ始めるか

カレンダー2026/08/1

「自分の財産のゆくえは、自分で決めたい」。近年、相続に関する情報が溢れ、こうした権利意識が高まっています。しかし、情報が増えても「具体的にいつ対策を始めるか」を考えている方は、意外と多くないのではないでしょうか。

親は「私はまだまだ元気だから」と思っていますし、子は、なんだか財産が欲しいと言っているような気がして、「元気なうちに対策をして」とは言いにくい。元気だからこそ切り出しにくいという壁が、相続対策を遅らせる最大の要因かもしれません。

「相続対策」と聞くと、多くの人は「お金持ちがする節税対策」を想像しがちです。しかし、実際は全く異なります。司法統計によれば、裁判所に持ち込まれた遺産分割争いの約八割近くが、遺産総額5000万円以下のケースです。そのうち、約35%は遺産総額1000万円以下です。

司法書士として多くの相談を受ける中で感じるのは、争いの原因は必ずしも多額の財産ではないということです。 「私が親の面倒を見てきたのだから、この遺産はすべて私が受け取って当然だ」 「介護の苦労を知っているのか」 等、法律どうこうではなく、長年積み重なった感情がぶつかり合い、家族の絆を壊してしまう事例をいくつも見てきました。

もし、早い段階で相続対策をしていれば、結果は違っていたかもしれません。「最期まで面倒を見てくれた子に感謝を伝えたい」「残された家族が困らないようにしたい」。そんな親の温かい想いを形にすることこそが、本当の相続対策ではないでしょうか。

執筆者 司法書士 岩井將

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