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法定相続情報証明制度について

法定相続情報証明制度について

カレンダー2019/11/1

法定相続情報証明制度についてのコラムはこちらから。

「法定相続情報証明制度」をご存じでしょうか?
今回は平成29年5月29日にスタートした同制度をご説明します。

「法定相続情報証明制度」は、法務局で証明された相続関係図(正式には法定相続情報一覧図の写し)を提出すれば、これまで銀行等の金融機関や保険会社での相続手続において必要だった戸籍書類一式の提出が不要になるというものです。
なお、遺産分割協議書や印鑑証明書は従来通り必要です。

これまでは、相続手続において銀行がいくつもある場合には、銀行ごとに戸籍書類一式を提出しなければなりませんでした。
しかも、銀行における相続手続には時間がかかっていました。
時間がかかる原因のーつとしては、戸籍と一言でいっても現在戸籍謄本から除籍謄本、改製原戸籍謄本まであり、現在戸籍謄本はコンピューター化されているため活字で読み易いのですが、除籍・改製原戸籍謄本は手書きのため読みにくく、また相続人全員を把握するには民法の相続知識も要求されるからだと考えられます。
しかし、この法務局が証明した相続関係図を複数の銀行に同時に提出すれば、銀行ごとに戸籍書類一式を提出しなくて済み、また銀行としても戸籍を読む必要がなくなるため、相続手続の時間短縮につながるものと思われます。

この制度の利用の仕方ですが、まず相続人の1人が相続関係図をパソコン等で作成し、戸籍書類一式とともに法務局に提出します。
不備が無ければ法務局の証明印のある相続関係図が必要な枚数だけ無料で発行されます。
詳しくは法務局にお尋ねください。
相続関係図作成、戸籍収集、法務局への提出の全部または一部を司法書士等の専門家に依頼することも可能です。
ただし、この場合には専門家の費用がかかります。
もちろん、この制度を利用するかどうかは任意です。
これまで通り、戸籍書類一式を銀行に提出しても構いません。

私の経験では、銀行や保険会社から勧められた場合や銀行の数が多い場合に利用されているようです。

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