相続登記の申請の義務化について
2023/11/1
令和6年4月1日より相続登記が義務化となりますが、今回は申請義務の期限や過料についてお伝えします。
まず基本的義務として、相続や遺贈により不動産を取得した相続人は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請を義務付けられます。また、追加的義務として、遺産分割が成立した場合には、遺産分割成立日から3年以内に、その内容を踏まえた相続登記の申請を行う義務があります。つまり、相続人申告登記の申出や法定相続分での相続登記を行っていても、遺産分割協議が成立した場合には、その成立から3年以内に遺産分割協議の内容で相続登記を行わなければなりません。
また、相続登記申請義務に違反した場合には、10万円以下の過料の適用対象となりますが、相続登記を申請していなかった場合にいきなり過料通知が来るのではありません。まずは申請の催告書が法務局より届きます。そこで、相続登記を申請できない理由を明示し、法務局に正当な理由であると認められた場合は、過料を請求されません。催告書が届くことなく、過料通知が届いた場合は法務局からの書類ではなく、詐欺の可能性もありますので、ご注意頂ければと思います。
相続登記は、戸籍の収集や法定相続人の押印が必要なため、通常の売買による所有権移転の登記に比べて、登記完了までに時間がかかる傾向にあります。相続登記の義務化に備えて、前もって司法書士にご相談ください。
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