相続時の争いを避けるためにできること
2025/01/1
ご自身の亡きあと、ご家族に相続で揉めてほしくないと考えている方は多いと思います。今回は、相続争いを避けるために生前にできることをご紹介いたします。
1.遺言書の作成
財産の多寡によらず、遺言書の作成は相続争いを避けるために効果的です。原則として遺言書の内容に従った相続がおこなわれ、遺産分割協議が不要です。
2.生前贈与や信託の活用
生前贈与や信託を活用することも相続争いを避ける方法のひとつです。信託では、遺言書と同様、財産をどのように分けるかを明確に定めることができます。
3.資産の組み換え
生命保険の活用や不動産の現金化など、資産の組み換えをおこなうことも生前対策として利用されます。
4.専門家のアドバイスを受ける
相続に関する法律や税務は複雑であることに加え、ご家族によってご事情は様々です。前述の生前対策が逆に争いを引き起こしてしまうこともありますので、専門家に相談し適切なアドバイスを受けることをお勧めします。
5.ご家族とのコミュニケーション
ご家族に対してご自身の思いや財産状況を伝えておくことで、相続人の負担は少なくなります。特に不動産や事業などが関わる場合、相続手続はより煩雑になるため、生前のご家族間のコミュニケーションが一層重要なものになります。
認知症と診断されると、遺言書の作成や贈与、信託などの法律行為は基本的にできません。将来の相続に備えて早期にご準備いただくことは、認知症対策や節税に繋がることもありますので、ご検討されてみてはいかがでしょうか。
執筆者 司法書士 日野友季
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